(株)岩波書店『岩波書店八十年』(1996.12)

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月日 事項 年表種別
大正3年(1914) 5月 一般書籍雑誌のほか、各国聖書・讃美歌の販売所となり、営業課目を印刷する際には必ずそのことを書きそえた。同時に内村鑑三の雑誌《聖書の研究》の販売にも力をいれた。 岩波書店
昭和5年(1930) 3月28日 内村鑑三氏逝去。 岩波書店
昭和7年(1932) 4月5日 《内村鑑三全集》刊行開始―全20巻。編集:畔上賢造・塚本虎二・三谷隆正・斎藤宗次郎・鈴木俊郎。岩波茂雄は1900年夏、長野県上田ではじめて内村鑑三氏の講演をきき、その年末伊豆伊東に静養中、内村氏に侍して徒歩熱海まで同行、それ以後内村氏の日曜講演の聴講者に加えられた。書店を開業すると共に熱心に《聖書の研究》の販売に努めたのも、このような傾倒によるものであって、したがって《内村鑑三全集》の刊行者となったことは、岩波の大きな喜びであった。(1933.12.15完結)。 岩波書店
昭和8年(1933) 12月15日 《内村鑑三全集》全20巻完結。(第1回、1932.4.5)。 岩波書店
昭和22年(1947) - 前年より連合軍最高司令部民事検事局命令にもとづき事前検閲を受けた際一部削除された書目には下記のようなものがある//滝沢敬一《フランス通信》、山田勝次郎《米と繭の経済構造》、羽仁五郎《明治維新》、天野貞祐《道理の感覚》、野呂栄太郎《日本資本主義発達史》、斎藤茂吉《つゆじも》、田中耕太郎《教育と権威》、岩波茂雄〈岩波新書刊行の辞〉〈岩波全書刊行の辞〉、福沢諭吉《福翁自伝》、野村吉三郎《米国に使して》、プライス《近代民主政治》、アンデルセン《お話と物語集》、徳冨健次郎《みみずのたはこと》、内村鑑三《後世への最大遺物》、尾崎咢堂《回顧漫録》、小宮豊隆《夏目漱石》、安倍能成《自然・人間・書物》、ベーベル《婦人論》、内田清之助《渡り鳥》、大塚弥之助《山はどうして出来たか》、小倉金之助《日本数学史》ほか数点。 岩波書店
昭和28年(1953) 4月20日 《内村鑑三著作集》刊行開始―全21巻。戦後の新しい思想状況の中で改めて内村先生の思想と精神とをつかみ直すという方針で編纂された。(1955.5.30完結)。 岩波書店
昭和30年(1955) 5月30日 《内村鑑三著作集》全21巻完結。(第1回、1953.4.20)。 岩波書店
昭和44年(1969) 12月13日 《江原万里全集》刊行開始―全3巻。編集:南原繁・矢内原伊作。氏は、矢内原忠雄・三谷隆正とともに内村鑑三の門に学んだキリスト者であり、1933年、43歳の若さで天逝したが、その深い信仰と経済学者としての学識をもって、聖書研究・イギリス宗教改革の研究に携わり、他方、個人雑誌《聖書之真理》と毎日曜日の〈鎌倉講演〉によって軍国主義的風潮に対する時代批判をやめなかった。この全集は、この隠れた人格者であり、独自の思想家であった氏の全著述を収録したものである。(1970.5.15完結)。 岩波書店
昭和46年(1971) 5月12日 《藤井武全集》刊行開始―全10巻。編集:南原繁・藤井立。藤井氏の主要著作は、これまで二度にわたって刊行されたが、このたび南原氏ならびに藤井立氏によって、さらに完璧を期して編集が行われた。これによって、内村鑑三の流れを汲む矢内原忠雄・三谷隆正・江原万里・藤井武の4氏の全集がすべて刊行されることになった。(1972.2.15完結)。 岩波書店
昭和55年(1980) 10月24日 《内村鑑三全集》刊行開始―全40巻。編集:鈴木俊郎・氷上英広・秀村欣二・中沢治樹・田村光三・松沢弘陽・道家弘一郎・渋谷浩・亀井俊介・鈴木範久。内村鑑三歿後2年目の1932年4月から第1回全集全20巻が刊行され、また1953年4月からは著作集全21巻が刊行されたが、今回ほぼ50年ぶりに編集された全集では、すべての著作をその発表順に配列し、徹底した編年体とした。これにより内村鑑三の思想をその生きた時代の中で読みとることが出来る。また全資料に厳密な考証と校訂を加え、手稿・断片メモに至るすべてを網羅し、水産学等の科学論文、書簡、書き下し単行本の基礎となったノート類など、新資料多数を収めた。当初38巻の予定で発足したが、途中で40巻に改めた。さきの全集・著作集を編集され、また今次全集編纂に当たられていた鈴木俊郎氏は、本全集の完結をみることなく、1982年2月急逝され、執筆半ばの〈内村鑑三伝〉が遺された。(1984.2.28完結)。 岩波書店
昭和58年(1983) 5月27日 《岩波文庫101》発売―若い人々のために、岩波文庫から選りすぐりの古典的作品82点101冊に、新しくカバーをつけて発売した。各冊分売であるが、全冊をセットとして合計定価3万5650円で販売、そのセットには特装読書手帖1冊をそえ、またカバーに印刷されているシール10枚で、特製ブックカバーを進呈した。同時に全書目に解説を付した小冊子《岩波文庫101》(新書判48頁、非売品)を作製、読書指導の手引きとして全国の中・高希望校に贈った。//書目一覧―森鴎外 ウィタ・セクスアリス/夏目漱石 吾輩は猫である全2冊/田山花袋 東京の三十年/島崎藤村 破戒/樋口一葉 にごりえ・たけくらべ/泉鏡花 高野聖・眉かくしの霊/寺田寅彦 随筆集全5冊/志賀直哉 小僧の神様/石川啄木 ROMAZI NIKKI/芥川竜之介 羅生門・鼻・芋粥・偸盗/宮沢賢治 風の又三郎/太宰治 富嶽百景・走れメロス/与田準一編 日本童謡集/伊藤整 近代日本人の発想の諸形式/中原中也 詩集/小堀杏奴 晩年の父/小熊秀雄 詩集/魯迅 評論集/郭沫若 歴史小品/老舎 駱駝祥子/知里幸恵編訳 アイヌ神謡集/ソポクレス オイディプス王/シェイクスピア ヴェニスの商人/スウィフト ガリヴァー旅行記/ブルフィンチ ギリシア・ローマ神話/ラフカディオ・ハーン 怪談/サキ傑作集/オーウェル評論集/マーク・トウェイン 不思議な少年/ビアス いのちの半ばに/オー・ヘンリー傑作選/フーケー 水妖記/ヘルマン・ヘッセ デミアン/シュテファン・ツワイク マリー・アントワネット全2冊/ベルトルト・ブレヒト ガリレイの生涯/モリエール タルチュフ/ラ・フォンテーヌ 寓話全2冊/スタンダール 赤と黒全2冊/デュマ 三銃士全2冊/ジョルジュ・サンド 愛の妖精/ルナアル にんじん/ロマン・ロラン ベートーヴェンの生涯/ゴーゴリ 外套・鼻/ドストエーフスキイ 罪と罰全3冊/トルストイ イワンのばか/ガルシン あかい花/チェーホフ 可愛い女・犬を連れた奥さん/ハイヤームルバイヤート/倉野憲司校注 古事記/芭蕉 おくのほそ道/一茶俳句集/町田嘉章・浅野建二編 日本民謡集/杉田玄白 蘭学事始/巌本善治編 新訂海舟座談/福沢諭吉 新訂福翁自伝/中江兆民 三酔人経綸問答/内村鑑三 後世への最大遺物・デンマルク国の話/大杉栄 自叙伝・日本脱出記/細井和喜蔵 女工哀史/柳田国男 遠野物語・山の人生/和辻哲郎 古寺巡礼/橋本進吉 古代国語の音韻に就いて/日本戦没学生記念会編 きけわだつみのこえ/吉野源三郎 君たちはどう生きるか/金谷治訳注 論語/金子大栄校注 歎異抄/タキトゥス 年代記全2冊/アーネスト・サトウ 一外交官の見た明治維新全2冊/コロンブス航海誌/E.S.モース 大森貝塚/柴田治三郎編訳 モーツァルトの手紙全2冊/プラトン ソクラテスの弁明・クリトン/マルクス・アウレーリウス 自省録/ルソー エミール全3冊/ヒルティ 眠られぬ夜のために全2冊/H.ブラッドリ 英語発達小史/ヴェーゲナー 大陸と海洋の起源全2冊/ポール・ド・クライフ 微生物の狩人全2冊/イェーリング 権利のための闘争/J.S.ミル 自由論/エンゲルス 空想より科学へ/M.ウェーバー 職業としての学問。 岩波書店
昭和59年(1984) 2月28日 《内村鑑三全集》全40巻完結。(第1回、1980.10.24)。 岩波書店
平成2年(1990) 4月26日 《内村鑑三選集》全8巻別巻1刊行開始―編者:鈴木範久。全40巻の《内村鑑三全集》から約9分の1を精選して収録、全集を底本とし、テーマ別に編成、巻末に編者による解題と8氏によるエッセイ〈内村鑑三を読む1~8〉を付す。別巻には同時代評として論敵・知友などによる内村鑑三論40数篇を収録。(1990年12月完結)。 岩波書店
12月21日 《内村鑑三選集》全8巻別巻1完結。(第1回1990年4月)。 岩波書店
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