(株)岩波書店『岩波書店八十年』(1996.12)

"吉田五十八"が書かれている年表項目はハイライトされています。

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月日 事項 年表種別
昭和16年(1941) 9月15日 惜櫟荘落成―熱海市伊豆山東足川に土地を求めてかねて建築中であった30坪の別荘が竣工、惜櫟荘と名づけた。設計:吉田五十八。岩波茂雄は津田事件によって起訴されたとき、当時の時勢から察しておそらく実刑は免れまいと考え、ついては、それに備えて老齢の身を養っておく必要を感じていた。たまたま熱海に赴いたとき、この土地が気に入って、これを求め建築をはじめたのである。惜櫟荘と名づけたのは、敷地内に1本のクヌギの老木があり、建築のためにそれを伐ることを惜しんで家の位置を変えたことによる。本来自分の静養のために建てたものであったが、落成した後には、学者・知人を多くここに招いてその歓待に努め、自分の休養にはならなかった。戦争が終ったとき尊敬する尾崎咢堂翁を客とし、翁はここに長く滞在した。 岩波書店
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