(株)岩波書店『岩波書店八十年』(1996.12)

"玉虫文一"が書かれている年表項目はハイライトされています。

表示切替
月日 事項 年表種別
昭和10年(1935) 4月15日 《理化学辞典》刊―編集顧問:岡田武松・寺田寅彦・柴田雄次。編集:石原純・井上敏・玉虫文一。項目数13,580。自然科学の辞典としては画期的な辞典と認められ、爾来、数次の増補・改訂を重ねながら、現在なお、この種の辞典として他の追随を許さない権威を保っている。戦時中、岩波の出版物に対して種々の強圧が加えられた際にも、この辞典のみは軍の諸研究所の必要品として特別な注文を受けた。 岩波書店
昭和19年(1944) 5月1日 《科学》編集者変更―編集顧問:安藤広太郎・岡田武松・小泉丹・大河内正敏・柴田桂太・柴田雄次・坪井誠太郎・仁科芳雄・橋田邦彦、編集者:石原純(主任)・弥永昌吉・緒方富雄・篠遠喜人・玉虫文一・坪井忠二・富山小太郎・野口弥吉。 岩波書店
昭和25年(1950) 3月25日 《科学の事典》刊―監修:弥永昌吉・野口弥吉・緒方富雄・篠遠喜人・玉虫文一・富山小太郎・坪井忠二。満4ヵ年の日子と百数十人の専門家の協力によって完成。最初の動機は、戦後の科学教育の再出発に備えて基準となるような科学辞典を作ることにあったが、その編纂方法としては、戦前に発行された《少国民のために》を将来復活し継続刊行する際に当然編入さるべき項目200を選択、専門家による平明・正確な説明をつけて辞典としてまとめるという考えであった。しかし編集がすすむにしたがって、より完璧を期することになり、かなり厳密・高度のものとなった。完成記念として4月30日まで特価2500円で提供、初版2万部、4年間に5万800部を刊行した。 岩波書店
昭和26年(1951) 4月1日 《科学》4月号(20周年記念号)―このとき現在の編集者:弥永昌吉・緒方富雄・篠遠喜人・玉虫文一・坪井忠二・野口弥吉。主任:富山小太郎。創刊以来の編集者:石原純+・岡田武松・柴田桂太+・寺田寅彦+・小泉丹・柴田雄次・坪井誠太郎・安藤広太郎・末広恭二+・橋田邦彦+・大河内正敏・仁科芳雄+。(現存の方々は顧問)。 岩波書店
昭和28年(1953) 11月10日 《岩波理化学辞典》新版刊―1935年石原純博士の主任編集によって旧版が刊行されてから20年、数次の増補改訂を重ねてきたが、近年における量子力学および原子的化学理論の発展にともない、理化学全般にわたって急激な進歩が行なわれ、さらに大規模な増補と改訂とを必要とするに至った。従来の編集者井上敏・玉虫文一両氏の他に新たに小谷正雄・富山小太郎両氏が参加、1949年末から改訂作業に着手し、3年半を費して完成した。関係執筆者約200人、大量の新項目を追加すると共に、旧版の項目を再検討し、殆どすべてが書き直された。但し小項目主義をはじめ、旧版のすぐれた遺産をうけついだところも多い。この新版も、その後の用語の変化、内容の進展に応ずるため、5年後には、また増訂版を出さねばならなかった。(1958.11.28)。 岩波書店
昭和31年(1956) 2月20日 岩波講座《現代化学》刊行開始―全12巻。編集:木村健二郎・玉虫文一・赤堀四郎・牧島象二。戦後急速に発展しつつある現代化学の広汎多岐な領域を理解するためには、化学研究の課題を深く理解し、化学の本質を捉えることがむしろ必要とされ、そのためのよき指導書が要求されていた。その要請からこの講座が生まれた。精密科学としての現代化学の性格上、物理化学に重点をおき、有機化学・無機化学・生物化学については、その全物質に通ずる理論的・基礎的理解を得させることを主眼とした。30年前に刊行した岩波講座《物理学及び化学》の読者が、本講座においては、執筆者になっている。(1957.1.31完結)。 岩波書店
昭和38年(1963) 4月1日 《科学》4月号特集〈分子生物学〉発行―この号から顧問:柴田雄次・坪井誠太郎、編集顧問;弥永昌吉・緒方富雄・篠遠喜人・玉虫文一・坪井忠二・野口弥吉・富山小太郎の諸氏となる。編集の実務は従来の方針に従い、上記顧問の指導を仰ぎながら、各方面専門家の意見を広く伺い、岩波書店編集部の責任で取り運ぶことになった。 岩波書店
昭和39年(1964) 7月25日 《科学の事典 第2版》刊―監修:弥永昌吉・野口弥吉・緒方富雄・篠遠喜人・玉虫文一・富山小太郎・坪井忠二・八杉竜一。この事典の第1版が1950年に刊行されるや、戦後の科学教育の基準となるものとして多大の読者に迎えられたが、その後の諸科学の発展はめざましく、ここに全面的な改訂を施すこととなった。監修の諸先生と各分野の研究者の協力をえて、本事典は面目を一新した。 岩波書店
昭和46年(1971) 5月20日 《岩波理化学辞典 第3版》刊―編集:玉虫文一・富山小太郎・小谷正雄・安藤鋭郎・高橋秀俊・久保亮五・長倉三郎・井上敏。本辞典は、1935年4月刊行以来、1953年11月には《新版》を、また1958年11月には《増訂版》を出すなど、物理学・化学を中心とする自然科学の発達に伴いそのつど改訂を加えてきた。このたびの《第3版》では、新たに安藤・高橋・久保・長倉の4氏の参画を得て、旧版の全項目にわたって検討を加え、全面的に改稿するとともに、最近の研究の進展に対応すべく新項目を増補し、項目名の英仏独語にロシア語を加えるなど、6年余の作業の末に、面目を一新し、刊行された。 岩波書店
昭和55年(1980) 5月23日 《科学の事典 第2版補訂版》刊―監修:弥永昌吉・野口弥吉・緒方富雄・篠遠喜人・玉虫文一・富山小太郎・坪井忠二・八杉竜一。1964年7月第2版刊行以後の諸科学のめざましい進歩に応じて、特に地球科学・生物学・医学などの分野で10数項目を書きかえるなどの改訂を施した。 岩波書店
昭和56年(1981) 2月24日 《岩波理化学辞典 第3版増補版》刊―編集:玉虫文一・富山小太郎・小谷正雄・安藤鋭郎・高橋秀俊・久保亮五・長倉三郎・井上敏。1971年5月、第3版刊行後の10年間に、素粒子論・相対論・電子分光学・光化学・生物化学・宇宙物理学・地球科学など、理化学の多くの分野で新たに登場した基礎項目約500を増補収録した。 岩波書店
昭和57年(1982) 7月26日 玉虫文一氏逝去。 岩波書店
PAGE TOP