清水建設兼喜会『清水建設兼喜会五十年』(1969.02)

(グレーの背景色)は、「渋沢関係略年譜」を参考のために表示しています。この社史に掲載されている年表項目ではありません。

月日 事項 年表種別
明治元年(1868) - 【渋沢栄一】明治維新によりフランスより帰国、駿河国駿府(現在の静岡県静岡市)で慶喜に面会。〔28歳〕 渋沢関係略年譜
1月 内国事務総督を設置//土木行政官庁の始めとされ、水陸・運輪・駅路・都城・港口などを管掌。また、軍務官の内に築造司を設け、城堀・建築関係などを管理させた。なお、治水事務については、内国事務局民政掛を民政役所と改称、これが管掌した。 業界関連・一般
8月 築地ホテル館竣工。//外観は全形に洋風の構想なるも、細部に至つては多く日本建築の手法を用ひたり、塔屋に華灯形の窓を用ひ鐘を釣り、塔上の風見竿より四方の軒先きに鎖を張りて之に風鐸を吊せるなど、巧に本邦建築の細部を用ひたり、ホテルの寝室として用ひたる室は平屋に廿六室、一階に卅七室、二階に卅九室合計百二室あり、便所及び浴室は各所に集中して設けられ、各寝室に暖炉の設あり、海岸面の室にはヴエランダを附したる等、極めて行届きたる設計なり。構造は木造桟戌瓦葺、外装は瓦張、海鼠壁及び漆喰塗、内部は多く漆喰塗、木部はペンキ塗。築地ホテル館之図の説明によれば、間口四十二間奥行四十間、高さ九丈四尺。本館延建坪千百二坪、平家建百四坪。収容人員百名余、玉突等社交室あり。(日本ホテル略史) 施工関係
- 二代清水喜助、築地ホテル館を経営。 本社関連
- 神奈川役所定式普請兼入札引受人を解命。//明治政府は、工事受負人を定め、定められた受負人以外は外国人関係工事を請負わさないようにした。即ち、文久元年(1861)に横浜坂下町清水屋喜助(二代)ほか3名が拝命。当時、外人家屋を建築する場合は、普請掛・屋守と称して町名主が関係していたといわれこのうちの宝田屋太郎左衛門は、初代主とともに上記の公認請負人を拝命していた。 本社関連
- *王政復古宣言(慶応3年12月)。五箇条誓文発布(慶応4年3月)。「商法大意」を公布(5月)。問屋株を廃止(5月)。江戸を東京と改称(7月)。明治と改元(9月)。 業界関連・一般
明治2年(1869) - 【渋沢栄一】駿府藩(後に静岡藩)に「商法会所」設立。上京。明治政府に仕え、民部省租税正となる。民部省改正掛掛長を兼ねる。湯島天神中坂下(現在の東京都文京区湯島)に居を構える。〔29歳〕 渋沢関係略年譜
5月 大蔵省造幣寮、建築煉瓦および耐火煉瓦を焼成。 業界関連・一般
- 今津屋平右衛門、舶来鉄を輸入。 業界関連・一般
- *東京遷都(3月)。版籍奉還(6月)。太政官職員令公布。中央行政機構改革(7月)。蝦夷地を北海道と改称(8月)。京浜間に電信開通(12月)。 業界関連・一般
明治3年(1870) - 【渋沢栄一】大蔵少丞となる。官営富岡製糸場設置に向けて、事務主任となる。〔30歳〕 渋沢関係略年譜
7月 民部省・大蔵省、分立。//民部省に土木などの5司および鉄道などの5掛を、大蔵省に営繕などの6司・1掛を設置。 業界関連・一般
10月 工部省設置。 業界関連・一般
- 横浜居留地商館十四番館以下6館を施工。//これより先、築地ホテル館竣工の頃に加賀藩国産商会の建築を請負つたほか、横浜新田北方製鉄所・神奈川独逸公使館を完成させ、明治2年3月東京奠都に伴つて工事もまた盛んに帝都に興り、次の三井組関係諸工事へと続く。このころの施工に関しては、記録文書を逸したため上記工事のほかは詳細を伝えていない。 施工関係
- *東京府、諸職人の悪弊を取締まる(1月)。大阪~神戸間に電信開通(8月)。岩崎弥太郎、のちの三菱商会を創立(10月)。この年7月東京府人口67万4,264人。 業界関連・一般
明治4年(1871) - 【渋沢栄一】大蔵省紙幣頭となる。神田小川町裏神保小路(現在の東京都千代田区神田神保町)に転居。『立会略則』刊行。〔31歳〕 渋沢関係略年譜
4月 満之助、二代清水喜助の嗣となり、長女ムメと結婚 本社関連
8月 三井組ハウス(のち、第一国立銀行)着工。//この建物は、三井組ハウスと呼ばれたほか三井組為換座・三井組バンクハウス・三井商社などと紹介され第一国立銀行創立事務所設置後、第一国立銀行と呼ぶ。 施工関係
10月 工部省所管の土木事務を大蔵省に移管。 業界関連・一般
- 村田満之助(のちの三代主)、宮津藩藩校礼譲館で英学を講義。 本社関連
- 築地ホテル館、一般の私営旅館となる。//この年9月、外国人向け旅館廃止となる。 本社関連
- 横浜外国人応接所を施工。 施工関係
- 杉井定吉、創業。 業界関連・一般
- *廃藩置県(7月)。日清修好条規通商章程調印(7月)。樺太開拓使を北海道開拓使に併合(8月)。この年5月、新貨条例公布、一両を一円と改称。 業界関連・一般
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