(株)岩波書店『岩波書店八十年』(1996.12)

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月日 事項 年表種別
昭和38年(1963) 3月11日 《矢内原忠雄全集》刊行開始―全29巻。監修:南原繁・大内兵衛・黒崎幸吉・楊井克巳・大塚久雄。編集:楊井克巳・大塚久雄・藤田若雄・坂井基始良・矢内原伊作。矢内原氏が生前、経済学者と伝道者と教育者とを一身に兼ね、その著作もこの三つの分野にわたって厖大であったため、歿後、或いは学術的著書だけをまとめて出版、或いは宗教的著書だけを集めて刊行したいという申込みが、二、三の出版社から行われ、いずれも全著作を集成する試みには躊躇の色を示した。本全集は、それにあきたりず著者の全貌を伝えたいという遺族・門下の方々の切望に応えて刊行されたもので、編集にあたっては、個人雑誌《嘉信》掲載の講義・所感等を改めて分類・総括するなど、特別な配慮が行われ、著者の多面的な業績が整理されて読者に伝えられた。発売前から門下の方々の並々ならぬ努力があり、予想を遥かに上回る多数の読者を得た。(1965.7.29完結)。 岩波書店
昭和40年(1965) 9月11日 《三谷隆正全集》刊行開始―全5巻。編集:南原繁・高木八尺・鈴木俊郎。三谷隆正氏の長からぬ生涯に遺された著作は多くはないが、いずれも氏の広い教養と深い信仰によって支えられ、わが国の思想界に独自の地歩を築いた労作であった。三谷氏と親交の深かった上記3氏の編纂に成る本全集は、《信仰の論理》《法律哲学原理》等の主著はもとより、英文原稿・書簡に至るまで採録した。(1966.1.27完結)。のち、1966年12月、氏の友人・後進諸氏の多数の追想・論考を集めて、《三谷隆正一人・思想・信仰》を刊行した際、別冊として添付した全集未収録の論文〈歴史と摂理〉を、全集購読者には申込みによって、その別刷を送呈した。 岩波書店
昭和44年(1969) 12月13日 《江原万里全集》刊行開始―全3巻。編集:南原繁・矢内原伊作。氏は、矢内原忠雄・三谷隆正とともに内村鑑三の門に学んだキリスト者であり、1933年、43歳の若さで天逝したが、その深い信仰と経済学者としての学識をもって、聖書研究・イギリス宗教改革の研究に携わり、他方、個人雑誌《聖書之真理》と毎日曜日の〈鎌倉講演〉によって軍国主義的風潮に対する時代批判をやめなかった。この全集は、この隠れた人格者であり、独自の思想家であった氏の全著述を収録したものである。(1970.5.15完結)。 岩波書店
昭和46年(1971) 5月12日 《藤井武全集》刊行開始―全10巻。編集:南原繁・藤井立。藤井氏の主要著作は、これまで二度にわたって刊行されたが、このたび南原氏ならびに藤井立氏によって、さらに完璧を期して編集が行われた。これによって、内村鑑三の流れを汲む矢内原忠雄・三谷隆正・江原万里・藤井武の4氏の全集がすべて刊行されることになった。(1972.2.15完結)。 岩波書店
昭和47年(1972) 11月18日 《南原繁著作集》刊行開始―全10巻。編集:丸山真男・福田歓一。南原氏の多年にわたる政治学・政治哲学研究に関する全著作と、戦中から戦後にわたる代表的エッセイおよび〈歌集形相〉とを収める。特に前年完成された〈政治哲学序説〉は、本著作集においてはじめて公刊されることとなった。(1973.8.18完結)。 岩波書店
昭和48年(1973) 8月18日 《南原繁著作集》全10巻完結。(第1回、1972.11.18)。 岩波書店
昭和49年(1974) 5月19日 南原繁氏逝去。 岩波書店
昭和59年(1984) 2月25日 ほるぷと提携、《特装版野上弥生子全集》ならびに《特装版南原繁著作集》発売―ほるぷの申入れに応じ、それぞれ、著者・著作権者の許諾を得た上で特装版とし、《特装版野上弥生子全集》は月報合本を加えた全27冊、セット価格10万2600円、《特装版南原繁著作集》は《回想の南原繁》を加えた全11冊、セット価格4万1800円で販売を行うこととした。 岩波書店
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