(株)岩波書店『岩波書店八十年』(1996.12)

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月日 事項 年表種別
大正10年(1921) 2月5日 カント《純粋理性批判》上巻刊―哲学古典の翻訳として最も困難な事業の一つと目されていたものである。訳者天野貞祐氏は当時京都大学文学部助教授であった。 岩波書店
昭和6年(1931) 1月10日 天野貞祐訳《カント 純粋理性批判》下巻刊―上巻刊行より10年を経て完成。 岩波書店
昭和13年(1938) 3月15日 憲兵隊からの干渉あり、天野貞祐《道理の感覚》(1937.7.10刊)を著者の申し出により絶版とする。軍事教練否定を理由とする。 岩波書店
昭和15年(1940) 5月17日 岩波講座第14次《倫理学》刊行開始―全15巻。編集:天野貞祐・高橋穣・和辻哲郎。(1941.12.20完結)。 岩波書店
昭和17年(1942) 12月5日 《図書》12月号、終刊号として発行―各出版社の月報類は日本出版文化協会発行の月報に吸収されることになったためである。やむをえぬ《図書》の廃刊を惜しむ読者の要望に対しては、希望者に毎月の発刊書目をはがきに印刷して知らせることになった。(翌年3月より実施)。//〔12月号内容〕表紙:ミレー〈種まき〉、解説:児島喜久雄。里見弴〈読書について〉、西田幾多郎〈明治二十四五年頃の東京文科大学選科〉、高村光太郎〈三十年〉(朗読のためのことば)。//特集〈回顧三十年感謝晩餐会記録〉内容〈回顧三十年感謝晩餐会の記〉〈あいさつ:岩波茂雄〉〈来賓あいさつ:三宅雪嶺・牧野伸顕・小泉信三・幸田露伴・明石照男・高村光太郎(詩朗読)・天野貞祐・安井てつ・藤原咲平〉〈来会者芳名〉〈付録・杉浦重剛先生に奉る書:岩波茂雄〉。 岩波書店
昭和22年(1947) - 前年より連合軍最高司令部民事検事局命令にもとづき事前検閲を受けた際一部削除された書目には下記のようなものがある//滝沢敬一《フランス通信》、山田勝次郎《米と繭の経済構造》、羽仁五郎《明治維新》、天野貞祐《道理の感覚》、野呂栄太郎《日本資本主義発達史》、斎藤茂吉《つゆじも》、田中耕太郎《教育と権威》、岩波茂雄〈岩波新書刊行の辞〉〈岩波全書刊行の辞〉、福沢諭吉《福翁自伝》、野村吉三郎《米国に使して》、プライス《近代民主政治》、アンデルセン《お話と物語集》、徳冨健次郎《みみずのたはこと》、内村鑑三《後世への最大遺物》、尾崎咢堂《回顧漫録》、小宮豊隆《夏目漱石》、安倍能成《自然・人間・書物》、ベーベル《婦人論》、内田清之助《渡り鳥》、大塚弥之助《山はどうして出来たか》、小倉金之助《日本数学史》ほか数点。 岩波書店
昭和36年(1961) 11月1日 《和辻哲郎全集》刊行開始―全20巻。編集:安倍能成・天野貞祐・谷川徹三・金子武蔵・古川哲史・中村元。全集ではあったが、著者の遺志により、学術研究や著作活動と直接関連なき書翰・日記・断片の類までも網羅するという、全集編纂に通常行われている方針を避け、生前の著書と大学における講義を主として編集された。なお、この全集版において、従前、旧カナで刊行されていた著作をすべで新カナに改める方針がとられたが、これは出版社からの提案によるものではなく、今日の若い読者に著者の労作を今後永く親しみやすいものにしておきたいという、遺族の希望と上記編集者の一致した賛成とによるものであった。(1963.6.14完結)。 岩波書店
昭和55年(1980) 3月6日 天野貞祐氏逝去。 岩波書店
11月19日 《九鬼周造全集》刊行開始―全12巻。編集:天野貞祐・沢瀉久敬・佐藤明雄。《「いき」の構造》をはじめとする既刊の著作のほか、未公刊論文・未発表稿のすべてを収録した初めての全集であり、京都帝国大学における主要7講義と演習は、著者自身によって準備された綿密な講義ノートから復元された。(1982.3.30完結)。 岩波書店
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