(株)岩波書店『岩波書店八十年』(1996.12)

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月日 事項 年表種別
昭和10年(1935) 2月 湯川秀樹、中間子論を発表。 内外事情
昭和24年(1949) 11月3日 ノーベル物理学賞、湯川秀樹に授与決定。 内外事情
昭和29年(1954) 10月5日 岩波講座《現代物理学》刊行開始―全12巻、追補1。編集:菊池正士・小谷正雄・朝永振一郎・湯川秀樹・武谷三男。戦後、自然科学の分野で、湯川氏のノーベル賞受賞に象徴されるような世界的水準への躍進が再び始まっていたが、それに伴って、若い世代に最新の知識を伝え、その理論的水準を急速に高めることが痛切に要求されるようになった。とくに今日の科学と技術との発展の根本的基礎を提供するものとして、物理学最近の進歩を若い学徒の共有物とすることは、最も緊急の必要とされ、それに促されてこの講座の企画となったのである。永宮健夫・久保亮五編《固体物理学》(1961.10.16刊)は、この講座の論文を増補して成った著作である。(1955.12.5完結)。追補、1959.5.30刊行。 岩波書店
昭和32年(1957) 3月15日 世界平和アピール7人委員会(湯川秀樹ら)、国連に対し水爆実験禁止協定締結の勧告を発表。 内外事情
3月18日 湯川秀樹、原子力委員辞退、22日、研究用原子炉設置委員長辞退。 内外事情
4月12日 西独物理学者、核兵器の製造実験に参加を拒否する〈ゲッチンゲン宣言〉を発表、5月14日、湯川秀樹ら物理学者25人、支持を声明。 内外事情
昭和33年(1958) 4月20日 岩波講座《現代物理学》第二版刊行開始―全14巻。編集:菊池正士・小谷正雄・朝永振一郎・湯川秀樹・武谷三男。本講座第一版(1954.10.5~1955.12.5全12巻)に訂正をほどこし、その後長足の進歩をとげた素粒子論・核融合反応・放射線物理学・超低温などの新項目2巻分を追加した。(1959.5.30完結)。 岩波書店
昭和42年(1967) 6月29日 《考える人―五つの箱=岩波文庫より》発売、ならびに小冊子作製―この年、岩波文庫創刊40年にあたり、12名の先生方にお願いして、現代に生きる人々が直面している中心課題を5つのテーマにしぼり、岩波文庫の中から、テーマごとに17~19冊を選択してセットとした。それぞれのテーマについて選者に読書の手引きの執筆をお願いして小冊子とし、各セットに付した。選者は、〈学問の精神〉=湯川秀樹・大塚久雄、〈国家とは何か〉=丸山真男・日高六郎・福田歓一、〈人生〉=吉川幸次郎・中野好夫、〈人間の解放〉=宇野弘蔵・中野重治・松田道雄、〈生きるよろこび〉=桑原武夫・久野収の諸氏である。 岩波書店
昭和47年(1972) 4月12日 岩波講座《現代物理学の基礎》刊行開始―全12巻。監修:湯川秀樹。編集:井上健・大沢文夫・片山泰久・久保亮五・高木修二・寺本英・戸田盛和・豊田利幸・中嶋貞雄・早川幸男・林忠四郎・松原武生・丸森寿夫。さきに1954年10月からは、岩波講座《現代物理学》全12巻追補1を、1958年4月からは同じく岩波講座《現代物理学》第2版全14巻を刊行したが、以来10余年を経て、研究の進歩発展はきわめて大きく、わが国学界の研究蓄積は今後の発展の礎石となるべきシリーズを編集し得る状況に達した。このたびの講座は、湯川氏の指導のもとに、編集・執筆に第一線の研究者32氏の参加を得、3年余の準備作業を経て刊行の運びとなった。(1975.3.12完結)。 岩波書店
昭和49年(1974) 4月1日 小冊子《新選100冊の本―岩波文庫より》作製―新書判56頁、非売品。1961年7月、岩波文庫創刊35年を機に、若い人々の読書の指標たるべく、15人の先生方を選者として既刊書より100点を選ぶことを試み、好評を得たが、その後10数年をへたので、今回改めて100点を選びなおした。新たな選択の結果、前100冊の本の書目のうち54点がいれかわることとなった。選者:内田義彦・大江健三郎・加藤周一・辻邦生・都留重人・鶴見俊輔・寺田透・中野好夫・林達夫・藤沢令夫・益田勝実・松田道雄・丸山真男・湯川秀樹・吉川幸次郎。 岩波書店
昭和53年(1978) 1月25日 岩波講座《現代物理学の基礎第2版》刊行開始―全11巻。監修:湯川秀樹。編集:大沢文夫・片山泰久・久保亮五・高木修二・寺本英・戸田盛和・豊田利幸・中嶋貞雄・早川幸男・林忠四郎・松原武生・丸森寿夫。本講座の第1版は、1972年4月から1975年3月にかけて全12巻が刊行された。以来5年余、この間物理学の各分野には重要な発展がみられ、それらを第1版に加え、併せて第1版の不備を補うこととした。今回の第2版では、殆どの巻に増補改訂を加えたほか、特に量子力学については、前回の3巻構成を2巻に改編して、その第1巻は全面的に新稿にもとづくものとなった。第1版は予約であったが、第1版の読者に補充入手出来るよう、分売とした。(1978.12.22完結)。 岩波書店
昭和56年(1981) 9月8日 湯川秀樹氏逝去。 岩波書店
昭和63年(1988) 3月3日 《カセットできく学芸諸家》8巻発行。石母田正/歴史学と「日本人論」 井上光貞/神話と歴史 大内兵衛/世界の中の日本 武田泰淳/シルクロードを旅して 朝永振一郎/物理よもやま話 中野重治/国語と方言 湯川秀樹/科学と自然 吉川幸次郎/中国文学より見た日本文学 岩波書店
11月2日 《カセットできく学芸諸家―岩波文化講演会から―》第2集、井上光貞 古代日本と朝鮮/桑原武夫 世界の中の日本文化/竹内好 魯迅を読む/遠山啓 数学とこれからの社会/中野重治 漱石について/中野好夫 このごろ思うこと/林達夫 三つのドン・ファン/湯川秀樹 世界の構造と変化/吉川幸次郎 江戸儒学私見/我妻栄 夫婦の財産、発行。 岩波書店
平成元年(1989) 4月5日 《湯川秀樹著作集》刊行開始―全10巻別巻1。この著作集には湯川博士の科学をめぐる深い思索、平和問題への発言、文学・歴史などについての著作、随筆、対談、講演、さらには物理学の論文・著作など、後世に伝えるべきものを広く収録した。(1990年2月完結)。 岩波書店
平成2年(1990) 2月5日 《湯川秀樹著作集》全10巻別巻1完結。(第1回1989年4月)。 岩波書店
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