(株)岩波書店『岩波書店八十年』(1996.12)

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月日 事項 年表種別
昭和28年(1953) 4月 岩波文庫創刊25年記念として、この月間に、次ぎの諸行事が行われた。//▲全国の小・中・高校および図書館へ抽選により10万冊の文庫進呈―締切りまでに2万余の申込みがあった。A組...岩波文庫600選1揃全69組、B組...岩波少年文庫・写真文庫各1揃全207組、C組...B組のうちいずれか1揃全414組。//▲文庫卸値正味5分引き販売。//▲小冊子《古典の読みかた》刊―文庫判126頁、非売品。30万部を全国の小売店を通じて読者へ贈呈。執筆者:小泉信三・清水幾太郎・大内兵衛・高木市之助・桑原武夫・吉川幸次郎・河盛好蔵。//▲記念パーティー開催―4月11日、東京会館にて、岩波書店創業40周年記念をも兼ねて著訳者を中心に関係者を招待、約400人来会、4月28日夜、京都、都ホテル、100人来会。//▲岩波文庫の夕―4月18日夜共立講堂にて開催、小売店・印刷所・製本所関係者・社員およびその家族を招待。//▲記念講演会―4月18日午後1時、神田共立講堂にて開催。講師:野上弥生子・都留重人・吉川幸次郎・萩原雄祐。朗読:山本安英。4月30日午後6時、大阪産経会館にて開催。講師:安倍能成・恒藤恭・菊池正士・中野好夫・清水幾太郎。//▲《文庫》4月号特集〈岩波文庫創刊25年記念〉発行。//▲社内パーティー開催―4月24日、会社創立記念日の祝賀を兼ねて。 岩波書店
昭和31年(1956) 10月5日 《世界》11月号発売、野上弥生子《迷路》完結―戦前にまとめられてあった第1部・第2部のあとを受けて1949年1月号の〈江島宗通〉から掲載、爾後、年3回ずつ連載し、約8年で大作《迷路》を完成。戦後の文学作品中、最も優れた構成と思想性とを示したものとして、高く評価された。 岩波書店
昭和33年(1958) 1月27日 野上弥生子氏、《迷路》により、安倍能成氏、《岩波茂雄伝》により、それぞれ第9回読売文学賞受賞。 岩波書店
昭和55年(1980) 6月6日 《野上弥生子全集》刊行開始―全23巻別巻3。この年、野上弥生子氏95歳。明治40年、漱石の推輓によって《ホトトギス》に初めて作品を発表されて以来70余年、終始文壇の外に在りながら《海神丸》《真知子》などの佳作・問題作を書き続け、戦中戦後は大河小説《迷路》や、歴史小説《秀吉と利休》など数多くの名作を発表、現に〈森〉を執筆されており、その創作意欲は衰えを知らない。また豊かな人間性と柔軟な感性に裏打ちされた同時代の証言ともいうべきエッセイを数多く発表されている。岩波書店長年の念願であったこの全集を編むに当り、本巻23巻には、小説・戯曲・紀行・評論・随筆の類を収録、別巻3のうち2巻を対談・座談に、1巻を翻訳以外の児童文学にあてた。この全集の刊行を記念して、《図書》6月号は〈野上弥生子特集号〉とした。(1982.8.9完結。第2次1985.6.5~1986.6.5。第II期全25巻1986.11.6刊行開始)。 岩波書店
昭和56年(1981) 1月1日 野上弥生子氏、《野上弥生子全集》にいたる現代文学への貢献により1980年度朝日賞受賞。 岩波書店
昭和57年(1982) 8月9日 《野上弥生子全集》全23巻別巻3完結。(第1回、1980.6.6)。 岩波書店
昭和59年(1984) 2月25日 ほるぷと提携、《特装版野上弥生子全集》ならびに《特装版南原繁著作集》発売―ほるぷの申入れに応じ、それぞれ、著者・著作権者の許諾を得た上で特装版とし、《特装版野上弥生子全集》は月報合本を加えた全27冊、セット価格10万2600円、《特装版南原繁著作集》は《回想の南原繁》を加えた全11冊、セット価格4万1800円で販売を行うこととした。 岩波書店
昭和60年(1985) 3月30日 野上弥生子氏逝去。 岩波書店
6月5日 《野上弥生子全集》再刊開始―全26冊。(1986年6月完結)。 岩波書店
昭和61年(1986) 11月6日 《野上弥生子全集》第II期刊行開始―さきに80有余年にわたる作品を中心とした第I期26巻を刊行したが、このたび第II期として日記・書簡を中心に全25巻を刊行開始。 岩波書店
昭和62年(1987) 2月 《野上弥生子全集》第II期全25巻の予定を1巻ふやし全26巻とする。 岩波書店
昭和63年(1988) 4月 〈野上弥生子賞〉を創設。大分県知事平松守彦氏の要請を受けて、同県と岩波書店の共催。野上弥生子の作品の読書感想文を中学・高校・一般の部の三つに分けて募り、入選者を表彰。入選作を《図書》に掲載。 岩波書店
平成3年(1991) 8月30日 《野上弥生子全集》第II期、全29巻/31冊完結。(第1回1986年11月)。 岩波書店
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