(株)岩波書店『岩波書店八十年』(1996.12)

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昭和54年(1979) 6月6日 《大航海時代叢書 第II期》刊行開始―全25巻。編集:生田滋・越智武臣・高瀬弘一郎・長南実・中野好夫・二宮敬・増田義郎。この第II期に蒐められた作品群は、第I期の単なる補完物としての役割に留まるものではなく、それ自体まとまりをもった叢書として自立しており、同時に第I期全11巻をその中に取りこみ、全36巻の大航海時代にかかわる一大叢書をつくり上げ、問題設定の深まりと拡がりをみせるにいたっている。第II期では〈大西洋世界〉、つまりインディアス(アメリカ大陸と周辺の島々)を軸に、アフリカとヨーロッパの三地域がとり交わす空間に重点が置かれている。第II期の末尾に全5巻のラス・カサス著《インディアス史》が収められたのも第II期の特色を示すものであるが、その主題は、ここに繰りひろげられたヨーロッパの事業全体に対する彼ら自身による根源的な批判にあった。その他にも、大航海時代にあって、ヨーロッパの〈後進国〉イギリス・フランス・オランダなどが、〈先進国〉ポルトガル・スペインに対抗してすすめた活溌な運動、世界各地に足をのばした宣教師たちの精力的な布教活動などにも組織的に発掘の手をのばすなど、第I期にはみられない観点が取り入れられた。(1986年末までに19冊刊行)。 岩波書店
昭和55年(1980) 5月29日 《邦訳 日葡辞書》刊―編訳:土井忠生・森田武・長南実。本書は、1603(慶長8)年、イエズス会宣教師らが布教のため心血をそそいで編集・刊行したポルトガル語で説明を付した日本語辞書の全訳である。室町時代の日本語について、話し言葉を中心に、雅語・俗語・方言・婦人語を含めて3万2000余語を採録し、語義・用例を示すほか、語法・発音にまで説き及び、貴重なキリシタン史料であるばかりでなく、国語史研究に不可欠の文献といわれてきた。1960年12月、その復刻版を刊行して以来、国語学者・ロマンス語学者の多年におよぶ協力によって漸く邦訳刊行の日を迎えた。 岩波書店
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