(株)岩波書店『岩波書店八十年』(1996.12)

"高木貞治"が書かれている年表項目はハイライトされています。

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月日 事項 年表種別
大正9年(1920) - この年、高木貞治、アーベル体理論完成。 内外事情
昭和7年(1932) 11月20日 岩波講座第8次《数学》刊行開始―全30巻。編集:高木貞治。(1935.8.15完結)。 岩波書店
昭和15年(1940) 11月2日 風樹会設立―岩波茂雄は、かねて国家の政策および社会の風潮が共に基礎科学の研究を重要視せず、その奨励のおくれていることを憂えていたが、とくに日華事変が始まって以来、世をあげて目前の時務にのみ没頭し、この傾向がいっそう激しくなったことに対して、深い遺憾の念を抱いていた。事変に伴う各種の寄付の要請に対しては、これを峻拒しつづけて来たが、このときに至って、独力で基礎科学の奨励に力を致そうと決意し、自己の所持金の殆んど全額にあたる100万円を投じて財団法人風樹会を設立した。財団の目的は哲学・物理・数学等基礎科学の研究に従事する有為な若い学者の生活を助けることにあった。風樹会と名づけたのは、岩波が早く父母を失い、年を追って風樹の嘆きを深くしていたことによる。役員は理事長:西田幾多郎、理事:岡田武松・高木貞治・田辺元・小泉信三、監事:明石照男の諸氏であった。その運営については、事が学問に関するからといって、岩波はいっさいこれに関与しないことを方針とした。この財団は、戦時中に多くの学者に生活費を支給し研究に専念する便宜を提供することができたが、戦争によって財政上の大打撃を受け、従前の機能を発揮することが困難となった。岩波茂雄の死後、岩波家および岩波書店はこの財団の復興をはかり、現在は再び多くの学者に援助することができるようになった。なお設立にあたり、11月2日全店員にも臨時給与を支出し、祝賀の会を催した。 岩波書店
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