(株)岩波書店『岩波書店八十年』(1996.12)

(グレーの背景色)は、「渋沢関係略年譜」を参考のために表示しています。この社史に掲載されている年表項目ではありません。

月日 事項 年表種別
昭和59年(1984) - 【竜門社】「渋沢・クローデル賞」の共催に参加する。 渋沢関係略年譜
10月25日 日本ヴォーグ社、創立30周年記念の会(東京・帝国ホテル)を開催。 出版界
10月31日 ガンジーインド首相暗殺。シーク教徒の犯行とみられ、後任首相に長男ラシブ・ガンジー就任。 内外事情
11月1日 第2次中曽根康弘内閣成立。 内外事情
11月1日 日本銀行、15年ぶりに新札発行。1万円札(福沢諭吉)、5000円札(新渡戸稲造)、1000円札(夏目漱石)の3種。 内外事情
11月2日 平凡社《大百科事典》(全16巻)刊行開始。 出版界
11月6日 米大統領選挙。レーガン、モンデールを大差で破り再選。 内外事情
11月9日 非再販本フェア〈読者謝恩出版社バーゲンブックフェア〉(東京・リクルート銀座ビル)を開催(~11月11日)。来場者1万1543人、売上956万円。 出版界
11月11日 神奈川県逗子市長選挙で、米軍住宅建設に反対する緑を守る市民グループの富野暉一郎候補が当選。 内外事情
11月15日 《南総里見八犬伝》刊行開始―全10冊。岩波文庫版をもとにして、そこでは省かれていた柳川重信・渓斎英泉の挿絵を国会図書館本によって挿入し、ふりがなにも手を入れ大型版として読みやすくして刊行。(1985.8.15完結)。 岩波書店
11月16日 東京世田谷で地下通信ケーブル火災。銀行オンラインシステム・電話回線などが不通となり大混乱、24日復旧。 内外事情
11月19日 《旅とトポスの精神史》刊行開始―人々の日々の営みと歴史の刻印によって、トポス(ある特定の場所)は独特な色彩と香りを放っている。祝祭と暗黒、人間の生と死が交錯する都市の本質を、トポスの発する魅力の秘密を、多彩な執筆者がさまざまの視点で解剖する個性豊かな新しい精神史のシリーズ。(1986年末までに8冊刊行)。 岩波書店
11月20日 小学館《日本大百科全書》(全25巻)刊行開始。 出版界
11月21日 神田税務署より、優良申告法人に指定される。 岩波書店
11月28日 《モダン・エコノミックス》刊行開始―全24冊。編集:青木昌彦・島田晴彦・野口悠紀雄・浜田宏一。経済理論の伝統的枠組みが基本的に見直しを迫られている現在、日本経済の歴史的経験がもつ意味を問い直し、時代の問題群に真正面から取り組んだ試みである、経済学を体系的に学ぼうとする学生・社会人に最適なカリキュラムとして編成され、好個のテキストブックとして迎えられた。(1986年末までに6冊刊行)。 岩波書店
11月 渉外担当者採用試験、女子1人を採用。//1985年3月卒業を含む大学卒業者の採用試験、紹介によって行い、応募者144人。(男子2人・女子1人採用)。 岩波書店
11月 取次9社、書籍新正味設定を出版社約300社に提案。内容は〈定価500円未満の書籍や文庫正味を一律6.7掛、書店マージン2割4分、取次マージン9分にしたい〉という趣意。これは、従来の定価別正味・出版社別一本正味の採用に関係なく、定価500円未満の書籍すべてに適用することと、文庫一本正味をなくし、書籍新正味に組み入れることにある。 出版界
12月2日 インドボパール近郊で有毒ガスもれ事故発生。2000人以上死亡、中毒者5万人余。 内外事情
12月3日 季刊《へるめす》創刊、別巻《へるめす》同時発売―編集同人:磯崎新・大江健三郎・大岡信・武満徹・中村雄二郎・山口昌男。日本を代表する芸術家・学者の協同編集によって編集され、現代文化を風俗の次元まで含めてトータルに把握し、21世紀に向けての新しい知の方向と真に豊かな文化創造の可能性をさまざまな角度から探ることを目標として創刊された。創刊記念として《別巻》を編集し、同時に発売。創刊号より年間購読を予約された方にはこの《別巻》を進呈した。 岩波書店
12月5日 《白秋全集》刊行開始―第I期全24巻。編集:木俣修・与田準一・宮柊二・紅野敏郎・北原隆太郎・山本太郎・中島国彦。処女詩集《邪宗門》によって日本近代詩に輝かしい一頁を開き、大正2年には歌集《桐の花》を上梓、短歌の世界にも新鮮な感覚と異国情緒を繰り展げて世間を瞠目せしめ、後年にいたって〈新幽玄体〉ともいうべき沈潜した枯淡の歌風を樹立した北原白秋。彼はさらに伝承童謡の集成から創作童謡・民謡にも新境地を拓いたが、この全集は、その全業績を収め、生誕100年を記念して刊行された初めての決定版全集である。(1986.11.10完結。1987.1.8より第II期全14巻刊行開始)。 岩波書店
12月8日 《世界》1985年1月号発行。本誌は、1945年12月に〈巨大な転換の意義を誠実に受けとめ、そこにいたる歴史の教訓に拠って未来を拓こうとする思潮の営みに参画したい〉との志により創刊された。戦後40年とともに本誌の創刊40年を迎えるのを機に、1985年1月号から1986年1月号までの13ヵ月間にわたって創刊40年を記念する全面的な特集号と別冊の刊行を企画した。1985年1月号〈自由の再検討―日本型管理社会をめぐって〉、2月号〈平和の構想〉、3月号〈地球汚染―蝕まれゆく人間〉、4月号〈日本の条件と選択―軍縮のために〉〈教師たちへ―いま、出来ること〉、5月号〈大学生と読書〉、6月号〈沖縄戦40年―戦後史の出発として〉、7月号〈戦後体制の特質―政治・経済・外交〉、7月臨時増刊号〈戦後平和論の源流―平和問題談話会を中心に〉、8月号〈女が変える〉、9月号〈《8・15》40年〉、10月号〈緊張緩和か新軍拡か―米ソ首脳会談の課題〉、11月号〈軍事費「1%枠」突破―戦後最大の危機に立つ〉、12月号〈戦後社会の変貌〉、1986年1月号〈戦後40年の日本〉、別冊〈《世界》総目次1946~1985〉、臨時増刊号〈世界を読むキーワード〉。また12月10日、大江健三郎氏と世界編集長安江良介の対談による《『世界』の40年―戦後を見直す、そして、いま》(岩波ブックレット)を刊行。 岩波書店
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