(株)岩波書店『岩波書店八十年』(1996.12)

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月日 事項 年表種別
昭和25年(1950) 9月5日 緑川亨入社。(現取締役社長)。 岩波書店
昭和43年(1968) 9月30日 編集課長緑川亨、対外文化協会ジャーナリスト代表団の一員としてソヴィエト訪問。 岩波書店
昭和44年(1969) 4月1日 ・人事 4.1 任 編集部長元山俊彦 編集副部長 古荘信臣 編集副部長 緑川亨 経理部長 倉持幸一 総務副部長 志賀直吉 岩波書店
昭和45年(1970) 5月29日 第21回定時株主総会開催―この期の売上高は前期に比し40%の増加となった。これは《広辞苑 第二版》《岩波英和大辞典》を柱としてこの期刊行の全集・講座がいずれも予想を上回る売行きを示したことによる。重版は2253点と前年より484点を減じたが、これは前年春以降の大学紛争による重版書の需要減少に起因するところが大きい。配当4割、うち2割を株式配当とする。定款の一部変更(株券の種類、株式の譲渡制限)を可決、第22期から資本金を9000万円とすることを決定。取締役任期満了につき改選、取締役玉井乾介退任し、矢口進・元山俊彦・倉持幸一・緑川亨取締役に新任、その他重任。監査役任期満了につき改選の結果それぞれ重任。 岩波書店
6月1日 ・人事 6.1 任 辞典部長・総務部長 長村忠 宣伝部長 元山俊彦 経理部長 倉持幸一 編集部長 緑川亨 出版部長 迎田英男 校正部長 榎本和歌男 営業部長 山崎峯男 岩波書店
昭和47年(1972) 5月30日 第23回定時株主総会開催―この期の売上高は前期に比し15%の増であった。前期から継続した岩波講座《哲学》、期首に再募集した岩波講座《日本歴史》、また索引を残して全30巻を完結した岩波講座《世界歴史》等、この期の売上げには講座類が大きな比重を占めた。重版は2418点と302点の減であった。配当1割5分。取締役任期満了につき改選の結果、取締役小林勇・長田幹雄退任し、林雄次郎・木越晃取締役に新任、その他重任。監査役任期満了につき改選の結果重任。取締役会における互選の結果、取締役社長に岩波雄二郎重任、常務取締役に倉持幸一、緑川亨新任。 岩波書店
昭和49年(1974) 5月30日 第25回定時株主総会開催―1973年10月の第1次オイル・ショックの影響をうけて用紙不足が生じ、その確保に努力、しかしこの期1年間で用紙代は2倍に急騰し、印刷製本費はそれぞれ3割をこえる値上りをみた。また宣伝費・人件費、その他諸経費の上昇も著しいものがあった。こうしたなかでこの期の売上高は前期に比し31%の増となった。売上部数も18%の上昇をみたが、とりわけ岩波文庫は、生産費の高騰から11年ぶりに星一つ70円に改定、値上げ発表で殺到する読者の注文にこたえるべく大増産したが、それでも品切が続出した。配当1割5分。取締役任期満了につき改選の結果、取締役中山武雄、矢口進退任し、迎田英男取締役に新任、その他重任。監査役任期満了につき改選の結果重任。取締役会において互選の結果、取締役社長に岩波雄二郎重任、専務取締役に緑川亨新任、常務取締役に倉持幸一重任、木越晃新任。 岩波書店
昭和53年(1978) 5月30日 第29回定時株主総会開催―この期の売上高は前期を3%上回り、部数も2%の増であった。この期は、岩波文庫創刊50年、岩波新書創刊40年目に当り、また青版新書は1977年5月に刊行書目が1000点に達した。これらを記念して全国20都市で記念講演会を催し、5月には岩波新書の新刊10点を刊行、これを機に黄版新書に切りかえ、新しい時代に向けて再出発をはかった。岩波文庫もまた9月に津田左右吉《文学に現はれたる我が国民思想の研究》をはじめとする新刊10点と復刊32点40冊を記念刊行した。配当1割5分。取締役任期満了につき改選、取締役元山俊彦退任し、渡辺治・中島義勝・志賀直吉が取締役に新任、その他重任。取締役会において互選の結果、代表取締役会長に岩波雄二郎新任、代表取締役社長に緑川亨新任、常務取締役に木越晃重任、迎田英男新任。なお、次の挨拶状を書店に関係ある方々に送る。//(前略)さて、早いもので、私が父の後を継ぎましてから満三十二年が経過いたしました。仕事に追われ続けて過ごして参りましたので、たいへん短い期間であったように感ぜられますが、父が岩波書店を創めましてから亡くなるまでが三十二年八カ月であったことを思いますと、父亡きあとの三十二年も決して短くなかったことがわかります。//この間社長として特に申し述べるに足る業績も残しておりませんが、父が一生かかって遺した創業の精神を受け継ぎ、出版の本道を踏みはずすことなく今日まで参ることが出来たのではないかと存じております。これもひとえに皆様方の御懇清によるものと存じ、心から御礼申しあげます。//たまたま若くして父の後を継ぐことになりましたため、思いがけず長いあいだ最高責任者の地位にいたことになり、また私も本年数えて六十歳になりましたので、かねてから考えておりましたとおり、社の将来の発展も考えて、この機会に、より若い人に責任をもってやってもらうことといたしました。幸いに現専務緑川亨は、これからの岩波書店を背負って立つにふさわしい人物と存じますので、今回、私が代表取締役会長に、緑川亨が代表取締役社長に就任することといたしました。(後略)岩波書店取締役会長 岩波雄二郎//(前略)私、このたび岩波雄二郎社長の代表取締役会長就任にともない、後任として代表取締役社長に就任いたしました。経験も浅い若輩の身に余る大任でございますが、会長はじめ全役員と力を合わせ、書店全員の意欲を結集し、創業以来六十五年の社業を守り、これを発展させるべく、微力を尽す所存でございます。大きな変動の時期にあって、出版の事業が負う役割は大きいものがあると存じます。なにとぞ一層の御指導御鞭撻を賜りますよう、謹んでお願い申しあげます。(後略)岩波書店取締役社長 緑川亨 岩波書店
昭和54年(1979) 5月24日 会長岩波雄二郎・社長緑川亨、信山社の監査役と取締役に就任(共に兼任)。 岩波書店
昭和55年(1980) 5月28日 第31回定時株主総会開催―この期の売上高は前期を4.2%上回った。新刊点数は雑誌を除いて415点と前期よりさらに17点増加した。この期出版界は用紙・印刷・製本代の高騰に伴う困難な経済状況におかれていたが、当社は計画的な在庫調整に努力し、その結果、売上増にもかかわらず期末の在庫商品は金額で10%、部数で21%と大幅な減少を示した。配当1割5分。取締役任期満了につき改選、取締役迎田英男・林雄次郎退任、その他重任。取締役会において互選の結果、取締役会長に岩波雄二郎重任、取締役社長に緑川亨重任、常務取締役に木越晃重任、中島義勝新任。 岩波書店
10月3日 社長緑川亨ほか2名、ヴァティカン教皇庁立図書館所蔵になる中世手稿本のファクシミリ版国際共同出版の可能性を検討するため、同図書館を視察。シュティックラー図書館長と会い、つづいて西ドイツのベルザー社と同社の印刷工場を訪問。 岩波書店
昭和57年(1982) 5月31日 第33回定時株主総会開催―当期の売上高は前期を5.5%下回った。しかし、この期は、1981年2月に中期展望のもとに計画した懸案の諸施策の実施につとめ、また、原価率の低下をはかり、かえって営業利益・経常利益ともに前年を大幅に上回った。新刊は雑誌を除いて468点と前期より44点増加した。先期に引き続いて今期も市況の冷えこみはきびしく、新刊においては予測を越える実績を得たが、在庫出品は予想を下回った。配当1割。取締役任期満了につき改選、それぞれ重任。取締役会において互選の結果、取締役会長に岩波雄二郎重任、取締役社長に緑川亨重任、常務取締役に中島義勝・渡辺治重任。 岩波書店
11月22日 社長緑川亨、日中文化交流協会代表団の一員として中国を訪問。 岩波書店
昭和58年(1983) 6月6日 中国中央図書館協会の招待により会長岩波雄二郎、社長緑川亨、辞典副部長石原春男、中国を訪問。 岩波書店
昭和59年(1984) 2月7日 この日、教皇ヨハネ・パウロ2世、初めてヴァティカン図書館を訪問。同館内に設けられたベルザー社のファクシミリ・スタディオを視察した。ヴァティカン版ファクシミリは、ドイツのベルザー社を中心にして世界有数の出版社が協力してその刊行を行っているが、当日、教皇は同スタジオ内において、ベルザー社社長、岩波書店社長緑川亨、編集課長高草茂、アメリカのジョンソン・リプリント社、フランスのエボリィ社ほか協力出版社の代表者たちを謁見した。 岩波書店
5月31日 第35回定時株主総会開催―この期の売上げは前期を3.8%上回った。創業70年を迎え、この期を将来への展望を拓く転機とすることを願い、多くの努力を傾注した。学術書を主軸としつつ、時代の要請に応える多様な出版活動のステージをつくるところにその目的はあった。創業70年記念出版事業として《中江兆民全集》《日本古典文学大辞典》《広辞苑 第三版》等があったが、それぞれ記念出版にふさわしい声価を得た。しかしながら、一般的にこの年は書籍の売行きの地盤沈下は著しいものがあり、当社においても在庫出品の鈍化等により、売上げの伸びは予測を下回った。営業販売活動においては、《広辞苑 第三版》の販売、新しいカバーをつけ若い読者を対象とした《岩波文庫101》のキャンペーン、新刊コーナー特販店の設置等、従来を超える積極的な試みが行われ、一定の成果を得た。配当1割2分。取締役任期満了につき改選の結果、安江良介取締役に新任、その他重任。取締役会において互選の結果、取締役会長に岩波雄二郎重任、取締役社長に緑川亨重任、専務取締役に中島義勝新任、常務取締役に渡辺治重任、志賀直吉新任。 岩波書店
7月24日 北京市で開催された日本人文社会科学図書展に、社長緑川亨、日本代表団副団長として参加。 岩波書店
7月24日 北京市で日本人文社会科学図書展を開催。日販杉浦俊介会長、岩波書店緑川亨社長ら14名出席。 出版界
昭和60年(1985) 7月7日 社長緑川亨、日中文化交流協会主催の訪中出版代表団の団長として、中国の東北各地を訪問。(7月21日帰国)。 岩波書店
昭和61年(1986) 5月30日 第37回定時株主総会開催―売上げは前期比0.3%減となった。配当1割2分。取締役任期満了につき改選、引きつづく取締役会において互選の結果、代表取締役会長に岩波雄二郎重任、代表取締役社長に緑川亨重任、専務取締役に中島義勝重任、常務取締役に志賀直吉重任、石崎津義男新任、取締役に安江良介重任・関谷盛男新任、常務取締役渡辺治退任。 岩波書店
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