(株)岩波書店『岩波書店八十年』(1996.12)

(グレーの背景色)は、「渋沢関係略年譜」を参考のために表示しています。この社史に掲載されている年表項目ではありません。

月日 事項 年表種別
平成2年(1990) - 【竜門社】渋沢栄一生誕150周年記念会を開催する。 渋沢関係略年譜
10月1日 東証株価、2万円を割る(3年7カ月ぶり)。 内外事情
10月3日 フランクフルト・ブックフェアに参加(会期10月8日まで)。 岩波書店
10月3日 〈フランクフルト・ブックフェア〉開催(~8日)。90ヵ国、約8400出版社・38万点。(日本115出版社・団体・1万点)。本年の公式テーマ〈日本年〉(JAPAN:Then and Now)。//日本は日本書籍出版協会・出版文化国際交流会が中心となり、業界をあげて1年がかりの準備を行い、報道・広告・印刷業界各社の積極的協力を得て参加した(実行委員会委員長服部敏幸)。その展示・企画行事28種を、見本市開催の6日間をはさんで9月1日から11、月25日まで、コングレスハーレその他市内・外の施設で開催、出版交流はもとより、ひろく日本の伝統文化と現在を紹介するヨーロッパで初の大イベントとなった(企画委員長緑川亨)。//その内容は、ドイツ語版・英語版・対訳版の3種の〈日本年〉行事プログラム、日本年プログラム日程(会場地図案内)などで告知され、また各種の図書目録も作成された。//〔展示〕Japan:A History in Books/Japanese Books Today 1990/Japanese Publishing and High Technology。//見本市会場の〈日本館〉で展示され、会期7日間で8万人を超える入場者があった。メインの〈本で見る日本の歴史〉展には、日本に於ても一堂に見ることができない日本文化史上の遺物・文化財の数々が出品され高い評価を得た(それらはカラー写真を入れ、大冊の限定英文出品目録にまとめられた)。//〔シンポジウム〕(1)「世界の転換期と文学表現―ドイツと日本」(9月30日)司会=大江健三郎、パネリスト=M.エンデ、C.ハイン、A.ムシュク、古井由吉、中上健次、津島佑子。(2)「日本文学はヨーロッパにとって何を意味するか」(10月3日)司会=J.ベルント、佐伯彰一。パネリスト=K.コリノ、I.キルシュネライト、E..マイ、S.シャールシュミット、W.シャモニ、大江健三郎、古井由吉。(3)「新しい世界秩序を求めて」(10月6日)//司会=H.シュミット、副司会二宮崎勇。パネリスト=V.ハウフ、K.リントホルスト、M.ショトルペ、宮沢喜一、坂本義和、堤清二。//〔文学対談〕G.グラス、大江健三郎、公開対談(10月4日)//〔連詩の会〕大岡信、谷川俊太郎、G.エッカルト、U.ベッカー、福沢啓臣、E..クロツペンシュタイン(10月3~7日)//〔ミュージック・シーン―伝統と新風〕~伝統楽器と舞踊と声による日本の現代音楽~(10月2日アルテオパ)音楽監督一柳慧 観世栄夫他出演。//〔その他〕シアター日本の美「四季・色・かたち」/世界の日本関係図書展/日本図書の海外翻訳出版目録/現代演劇「奴婢訓」/歌舞伎公演/日本のブックデザイン展/日本の現代書道展/バークコレクション展/クラクフ博物館所蔵浮世絵展/ジヤパニーズ・アート・シーン1990/現代日本のポスター展/土門拳写真展/坂本龍一コンサート(他)//「〈日本年〉は大きな盛り上がりのうちに終了した。展示も企画も充実した内容であった。ただ一方では〈日本は文化の特殊性を強調しすぎではないか〉との声も聞かれた」(朝日新聞・10月21日)。//なお、この開催に約15億円の費用がかかった。 出版界
10月3日 宮部一郎(家の光協会元会長。101歳)歿。大正14年に《家の光》を創刊。 出版界
10月3日 東西ドイツ国家統一を回復(ドイツ連邦共和国・首都ベルリン)。初代大統領ワイツゼッカー、統一・平和を宣言。12月2日、総選挙。コール政権の基盤固まる。 内外事情
10月4日 《九鬼周造全集》全12巻、第2次予約出版開始。(1991年9月完結)。 岩波書店
10月4日 講談社、第1回野間文芸翻訳賞贈呈式、創業80周年記念パーティ開催(フランクフルト・インターコンチネンタルホテル)。 出版界
10月5日 《物理入門コース演習》刊行開始―全5巻。編集:戸田盛和・中嶋貞雄。演習によって基礎的計算力を養うとともに、それを通して物理の基本概念を的確に把握し、さらに理解を深めることを目的とするシリーズ。各節は〈解説〉〈例題〉〈演習問題〉で構成され、各巻とも例題100、演習問題200を収めた。(1991年3月完結)。 岩波書店
10月5日 岡義武氏逝去。 岩波書店
10月5日 岩波文庫'90〈秋〉のリクエスト復刊28点48冊。 岩波書店
10月5日 《思想》10月号特集〈近世東アジアの国際秩序〉発行。 岩波書店
10月5日 東京地検、株式の仕手集団・光進の国際航業株の買占め事件に絡み、住友銀行元青葉台支店長らを435億円の浮き貸し容疑で逮捕。16日、磯田一郎会長辞任。 内外事情
10月8日 《岩波基礎数学選書》刊行開始―全16冊。監修:小平邦彦。さきに刊行した岩波講座「基礎数学」の中から学部程度の基礎強化教科に相当するものを選び、あらためて編集。この機会に章末問題に対して解答・ヒントを付した。(1991年6月完結)。 岩波書店
10月8日 イスラエル警察、エルサレムでパレスチナ人群衆に発砲、21人死亡。 内外事情
10月9日 《西園寺公望伝》刊行開始―全4巻別巻2。編集:立命館大学西園寺公望伝編纂委員会。2次にわたる内閣の組織、さらに昭和最後の元老として政治の中枢にあり、近代日本の政治指導者としてぬきんでた存在であった西園寺公望の伝記。明治維新から第2次大戦前夜に至る91年の生涯を徹底した組織的資料蒐集により、初めてその全体像を明らかにする。 岩波書店
10月10日 《文学》1990秋特集〈日本の批評―近世テクストと近代的受容―〉発行。 岩波書店
10月10日 下村亮一(経済往来社社長、80歳)歿。 出版界
10月11日 北朝鮮、大赦令で抑留中の紅粉第18富士山丸船長・栗浦機関長を釈放、自民・社会党訪朝団(小沢一郎・土井たか子ら)と共に帰国 内外事情
10月15日 ソ連大統領ゴルバチョフ、'90年度ノーベル平和賞の受賞決定。 内外事情
10月16日 政府、国連平和協力法案を国会に提出(現職自衛隊員の平和協力隊員併任など)。17日、野党、憲法問題、多国籍軍の定義、アジア諸国の危惧などをめぐり追及。 内外事情
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